原子力空母 ジョージ・ワシントン 横須賀基地を出港(11年3月21日)


2011年3月21日(月)は春分の日の祭日。雨の中、13時12分、原子力空母ジョージ・ワシントンが米海軍横須賀基地を出港した。
3月11日に、東北地方を襲った大地震・津波災害と福島原発による放射能汚染は、海外に大きな衝撃を与えた。
本国の家族などの心配をうけて、米国政府も、軍属に限っては希望者は帰国することを認めた。
ジョージ・ワシントンは、今年1月から、長期間の定期改修(メンテナンス)工事に入っていたが、それを切り上げての緊急出港となった。
おそらく、600人規模で横須賀に来ていた、原子力関係の技術者・作業員が、少なからず帰国することになり、工事の維持が困難になったためで、本国に帰って継続することになると思われる(その後については、文末に3月28日の情報を追加情報を参照)。
 なお、緊急出港は19日(土)に発表され、工事途中での出港に対する安全性についての日本側の懸念については「推進機関を含め、安全性はについてはしっかり確保されている」とのことだった。
発表当初の出港予定は、発表翌日の20日(日)12時30分であったが、当日になって、21日(月)8時10分に延期され、それも朝になってキャンセルされた。
このあと、正午前に、「12時30分出港」が、外務省から横須賀市に通知され、結局、実際に出たのは13時すぎであった。
出港理由、行き先などは一切公表されていない。

 中央公園からの展望で、浦賀水道に入航する際に15分ほどとまったのが確認できた。南下する大型貨物船をやりすごしているように見えた。急な出港時間変更のため、調整が必要だったのではないかと思われる。
その後は、とまることなく、猿島の向こうを進み15時20分過ぎに、走水沖を観音崎方面に消えていった。
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20110328追記
当初は本国へ帰ってメンテ工事を継続すると思われたGWだが、米海軍第七艦隊のホームページ記事によると、横須賀から
姿を消したピュージェットの作業員450人は空母に乗り込んでいることが判った。また空母は日本近海にいると思わる。記事には明記されていないがおそらく洋上でメンテを続けているのではないかと思われる。
記事は2回掲載。内容は、空母での機関士への技術伝授や艦内居住環境・設備の向上に活躍などがアピールされている。
以下は出典。
1回目は3月23日で、
http://www.c7f.navy.mil/news/2011/03-march/063.htm
2回目は3月28日、
http://www.c7f.navy.mil/news/2011/03-march/071.htm

備考:原文にあるフィリピン・シー、というのは広範囲の海域をさす。
フィリピン近海でなく、おそらく日本周辺にいると思われる。